竹の世界

一昔前までは「生活必需品」だった竹。しかし今は各地で蔓延り、嫌われ者になった竹。このブログは、竹好きの若造による、竹の世界の再発見記。

『竹の風土記』より「各地の竹の風土記」を知る

竹の風土記 (1967年)(高嶋雄三郎)の中には、「○○県 竹の風土記メモ」というコラムがたくさんある。さらっと目を通したところ、現代を生きる私にはあまり聞きなれない・ピンとこないものが多くあったが、直感的に面白い素材が集まっているとも思った。 そこ…

「竹林の拡大」の捉え方を少し変えてみる

竹林の里山林への拡大現象を山の中で目の当たりにした5−6年前、 「竹は地下茎を通してどんどん森林へ入っていって、 これは森林も呑まれていってえらいことだな(実際そんなことありませんけれど)。 でも、生態研究は思ったほど進んでいない」 と思いこの世…

枯れ竹を拾ってみたとき...

これを見て何を思いますか? まあ人によって様々でしょう。 1、竹屋さんが見ると、古びた竹の稈の一部ですね。 2、虫屋さんが見ると、竹につくカマキリの卵塊ですね。 とかでしょうか。 もっとマニアックに、 3、マダケかハチク(マダケ属のタケ)の稈の…

竹のことわざ

昔からの言い伝えられる「ことわざ」には、簡潔に分かりやすく人生を諭したものが多くあります。以下には、「竹づくし文化孝 上田弘一郎著」p196-p212から全て抜き出し、紹介します。リンクをつけられる部分は適宜つけましたが、詳しくは本を開いて読んでみ…

竹の天然記念物・特別な竹

ここでは、天然記念物指定されている竹や特別な竹を紹介したいと思います。 1、モウソウチク(Phyllostachys edulis) 関係 島津家別邸「仙巌園」の竹(鹿児島市):1736年日本に初めて移入されたとされる株がある(現時点での最有力説) 開拓記念館の竹(…

ゆるキャラに見る竹の世界

癒しを与えてくれると話題になったゆるキャラ。 竹に関わるゆるキャラを探してみると、9件出てきました。 にしきょう・たけにょん(京都市西京区) たけまるくん(奈良県生駒市) たけさくら(京都府洛西福西商店会) やわたタケちゃん・ノコちゃん(京都府…

全国の竹笹見本園の紹介

竹が植わっている施設を紹介します。種数、現在の管理の行き届き方などは場所によって様々ですが、竹に親しむ場所として知っておいてもいいかもしれません。 *植物園 富士竹類植物園 京都市洛西竹林公園 エコパーク水俣 高知県立牧野植物園 合馬竹林公園 - …

竹の絵本の紹介

絵本はその世界に入門する手段として有用だと思います。 ここでは、私が知っている竹の絵本を4冊紹介します。 いずれについても、竹の生態が美しいイラストともに紹介されており、理解しやすいものです。子供のみならず、竹入門を希望する大人の方でも参考…

竹と水インフラ:江戸期の遺物(上水道施設)の見学を終えて

私たちは今、蛇口を捻れば水が出てくる中で生きています。朝起きて顔を洗う、歯を磨く、風呂を入れるなどなど。 寒いのに暖かい水がすぐに出てこないと怒ったりしてしまうほど、贅沢な環境下で暮らしています。 しかし、私たちの数百年前?まではこんな環境…

これって竹? 竹でない?

一般的に、竹には「にょきっと生えて、長細く、節を持っている」というイメージがあるように感じます。 竹はイネ科タケ亜科に分類される植物の総称のことを言っており、特に温帯地域に生える、地下で長く伸びる地下茎を持つタイプの種類の総称をいっています…

竹林整備・筍栽培マニュアル

私たちの数世代前までは「竹こそが生活の一部」として認識されていたと思いますが、20世紀の末より生活様式などが劇的に変化し、日常生活の中で竹を必要としなくなっています。 管理放棄された竹林が各地で(西日本を中心に)増えており、「竹は勝手に広がっ…

開設するにあたり

以下の2つの欲が出てきたので、ブログを開設することにしました。 1、竹の世界に関するたわいない情報を書き残したいと思う欲 日々、竹の世界に触れていると、面白いなどと感じることにたくさん巡り会います。それは専門になるはずの生態学的な面白さのみ…